2023年2月21日　米国PMIの結果と米国株式市場への影響

マークイット製造業PMIとは

マークイット製造業PMI（Markit Manufacturing PMI）は、米国の産業部門における一定の月間のビジネス状況の変化の評価に使われます。この指標は、製造部門の民間企業で働く購買管理者の月次調査に基づいています。この調査では、生産、新規受注、サプライヤー配達、在庫レベル、雇用環境の5つの主要パラメータが考慮されています。

この指標は、製造業における民間企業の状況を反映して産業の状態を特徴づけ、米国の全体的な経済状況を評価するために使用されます。
50を超えた指標値は、経済がより強化し米ドルにプラスの影響があることを示します。

マークイットサービス業PMIとは

マークイットサービス業PMI（Markit Services PMI）は、指定された月の米国の民間サービス会社の活動レベルを反映しています。指標計算は、サービス部門の民間企業の代表者の調査に基づいています。調査は、運送会社、金融機関、IT企業、ホテルおよびレストラン事業者、電気通信事業者などを対象としています。調査では、受注数、作業量、雇用および価格動向が業界で考慮されています。

この指数は、サービス部門におけるビジネスの状況を反映しており、米国の全体的な経済状況を評価するために使用されています。
50を超えた指標値は、経済がより強化し米ドルにプラスの影響があることを示します。

マークイット統合PMIとは

マークイット統合PMI（Markit Composite PMI）は、製造業およびサービス業における民間企業の労働条件の変化に関する月次概略報告書です。指標の計算は、多くの企業の代表者の調査に基づいています。各回答は、会社の規模及び会社が属するサブセクターの総生産またはサービスへの貢献度に応じて重み付けされます。したがって、大企業による指標値計算への貢献が大きくなります。

この指数は、米国におけるビジネスの状況を反映しており、米国の全体的な経済状況を評価するために使用されています。
50を超えた指標値は、経済がより強化し米ドルにプラスの影響があることを示します。

各マークイットPMI結果

PMI評価

• 総合ＰＭＩは50.2に上昇－８カ月ぶり高水準
  ２月のサービス業ＰＭＩが昨年６月以来の活動拡大を示したことが大きい。
• 製造業PMIは景況判断の境目の50を割り込んでいる
  製造業の景況感は芳しくない状態が続いている。
• 総合指数の雇用サブ指数は５カ月ぶりの水準に上昇
  

労働市場の逼迫（ひっぱく）を背景に、インフレ押し上げの要因が賃金にシフトしたことを今回の調査データは浮き彫りにしている。
前回のCPI、PPI等インフレ指標を含む経済指標もインフレ押し上げ、停滞のサインが出ていました。（👉🏼ネコまま週刊レポート）
マークイットPMIから推測される株式市場参加者のセンチメントは、『インフレ押し上げもしくは停滞による、3月FOMC金利政策が「さらに高く、さらに長く」へ転換する』不安がしばらく続くと予想されます。
前回のCPI、PPI等インフレ指標を含む経済指標もインフレ押し上げ、停滞のサインが出ていました。

これまでのマークイットPMI指数の推移（参考）

マークイット製造業PMI推移グラフ

マークイットサービス業PMI推移グラフ

マークイット総合PMI推移グラフ